soshiki--ex’s diary

コラムみたいな記事やみんなが気になることなど書いてます。

なぜ「かわいい子には旅」なのか

毎日、暑い日が続きますね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。担当は、いつもながらの仕事の日々であります。作業そのものは嫌いではないのですが、やはり暑さには困ります。

 

さて、来週は世間的にはお盆休みが始まります。学校の生徒や学生の皆さんは夏休みですし、お休み真っ盛りというところです。

 

お休みといえば、旅行に出かける方も多いことでしょう。

 

旅行というと、「かわいい子には旅をさせろ」ということわざがあります。その意味は、大切な子が正しくたくましく成長するように、旅をさせることで世間の辛さや苦労を経験させるのが有益だ、というような感じです。徒歩移動が基本だった時代には、旅は大人でも危険や困難が伴う行動だったわけです。その旅をわが子にさせるべきというのですから、なかなか思い切ったことわざだと思います。

 

さて、気になるのは「辛さ」とか「苦労」というのは、具体的には何なんでしょうか、ということであります。

 

その辛さとかについて、「心が鍛えられる」という人が少なからずいます。辛さや苦労によって、物事に打ち勝つ強い心が作られるのだと。

 

でも、担当はあえて申し上げます。心なんて、鍛えられるものではありません。鍛えられるのは、筋肉くらいのものです。

 

辛く苦しい体験をしたからといって、強い心に育つなんてありません。苦しい体験は、ストレスがたまってその人を委縮させるだけです。もし「強くなった」というようなことがあったなら、それはただの「きっかけ」に過ぎません。56年間生きてきた、この担当が自信を持って申し上げます。心は、強くなんてなりません。人の心は、もともととても強いものです。「あいつを鍛えてやった」なんて思っている人は、とんでもない勘違いです。

 

それでも担当は、「かわいい子には旅をさせろ」ということわざは、とても価値があると思います。

 

担当が考えるに、旅の利点とは「経験」だと思います。

 

旅をするには、いろいろな経験をしなくてはなりません。まず、旅の準備の段階で、いろいろなことを調べなくてはなりません。そして、いざ旅に出てみると、あらゆる場面に出会うはずです。その場でどう対処すればいいのかは、経験しないとわかりません。たとえば、乗り物のチケットの買い方や、ホテルの予約や利用の仕方などですね。小さなことを言えば、外食の仕方だって、始めはわからないものです。とても簡単なことでも、最初は誰でもわからない。それを、経験することで身につけていくのです。

 

よく「そんなことは、自然と身につくものだ」なんて言う人がいます。担当は、そうではないと思います。自然に身についているように感じられるけれど、実際には、教えられたり経験したりして、学習して覚えているものです。そういう機会がなければ、身につくことはないでしょう。

 

かく言う担当が、そういう人間でした。何事にも消極的で、他人と話すことすら苦手だった担当は、若い頃は本当に、何もできない、何も知らない半端な奴でした。「こんなことも知らないのか、できないのか」とさんざん笑われました。それで、自分でいろいろ調べ、いろいろなところに出かけるなどして、何とかある程度のことはできるようになったという次第です。

 

そんな担当ですので、経験の大切さはとてもよくわかっています。別に、危険なことをするとか、特別なことをやってみるというのではありません。自分の目で見て、自分でやってみる、それだけのことです。それが自分の人生や生活を、とても豊かにするものだということです。できそこないだった、まあ今でもダメな担当ですが、そのように思うのであります。